転勤族の嫁をしているので、引っ越しにはもう慣れっこ。しなくてはいけない手続きもしっかりと頭に入っているし、引っ越したらすぐに把握しておきたい場所もちゃんと頭に入っている。市役所とか、郵便局とか病院、スーパーなんかがそう。

 でもわたしの場合、同じくらいの優先順位で、図書館とプラネタリウムがランクインする。

 特に、図書館に馴染みがある人は多いと思う。本好きな人はわたしの身の回りにもたくさんいるし、学生の頃は図書館で勉強する人も多かった気がする。

本好きと比べてしまうと、わたしの本に対する情熱なんてちょっとした焚火くらい、いや、ボヤレベルだけれど、わたしもちょっとは図書館を”かじった”身でもある。

 高校生の頃、市営弓道場の手前の市立図書館によく足を運んでいた。弓道部だったので、通り道。本を借りてその足で部活に行けるので、一石二鳥なのだ。

その時の図書館通いで気が付いたのだけれど、あそこはまさに、宇宙だ。文字がひたすらに輝く小宇宙。わたしはその宇宙空間にふわふわと漂っているのが好きだった。

 そして、もうひとつ大切な場所がある。それが、プラネタリウム。

 子供の頃、眠れなくてよく宇宙のことを考えた。あの遠い遠い星の向こうには、一体何があるんだろう?

 あまりに宇宙が広過ぎて、あまりにわからないことが多過ぎて、理解が追いつかない。その底知れぬ怖さがなぜだか心地よく感じられる。いろんな妄想を膨らませては、さらに宇宙に魅了されていった。

 話をプラネタリウムに戻すと、プラネタリウムは宇宙や星好きにとってちょっと特別な空間だ。

 輝く星たちに囲まれて、まるで宇宙にひとりきり、ふわふわと漂っているような気持ちになれる場所。あらゆる煩悩を捨てて、美しい空間にのめり込める場所。それがプラネタリウムだ。

 だからわたしは、新しい街に足を踏み入れるたび、必ず図書館とプラネタリウムをチェックする。その小宇宙に、ふわふわと漂うために。

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